2019年6月2日から4日にかけて、女性に詠春拳を指導する活動をされている、日本護身術協会の樋口城治氏が、パラベラム理事(以下、被害者とします)の武道歴について、Twitter上で投稿を行いました。
内容は、被害者が受けた格闘技の訓練は、通信教育や単発のセミナーに参加したのもで、本格的な格闘技経験は無い、というものでした。
2019年7月10日、このような事態を受けて、イエスパー・ニルスン先生、パラベラム代表理事の森奈津子先生*1および被害者の3名で対応を協議しました。
その際に、樋口城治氏の経歴などについて確認させていただきました。
樋口城治氏についてですが、調布市で詠春拳のジムを運営するJ.R.氏(ポーランド人)の所に、2008年から2009年にかけて1年間(週1回)通われたあと、2012年頃から2014年頃まで、イエスパー・ニルスン先生のジムに通っていたそうです。*2
被害者が樋口城治氏と会ったのは、2017年8月ですが、イエスパー・ニルスン先生によると、樋口氏は3年ぶりにプライベートレッスンを受講するなど、ほんの少しの期間だけ通ったが、すぐに来なくなった、とのことでした。*3
樋口氏は、J.R.氏とイエスパー・ニルスン先生の詠春拳ジムに、2008年から2017年の間に、合計で約4年程通われた訳ですが、2018年5月14日には、詠春拳を解説した自著を、オンデマンド出版*4の出版社から上梓されており、その中では、J.R.氏やイエスパー・ニルスン先生の流派名では無い「BLITZ DEFENCE」を名乗っています。
ちなみに、「BlitzDefence」とは、ドイツに本部がある詠春拳団体「EWTO(European WingTsun Organisation)」*5のグランドマスター、Keith R. Kernspecht氏が考案した護身術です。
EWTOのウェブサイトには、指導者一覧がありますが、2019年時点で、樋口氏の氏名は掲載されていませんし、EWTOおよびBlitzDefenceの支部は日本国内に存在しません。
また、樋口氏のウェブサイトには、EWTOから与えられたBlitzDefenceに関する認定証や許可書の掲示もございません。
さらに、樋口氏はJ.R.氏やイエスパー・ニルスン先生から詠春拳インストラクターの認定証や修了証などを授けられてはいませんし、一般会員として練習に参加していただけであり、何かしらの責任ある役職を与えられてもいません。*6
2019年10月4日、弁護士を通じて、樋口城治氏に対して、内容証明郵便にて名誉毀損に関する通知書を送付しました。
2019年10月17日、樋口氏本人から通知書に対する回答が送られてきますが、内容は名誉毀損を認めないというものでした。
2020年1月6日に、被害者は東京地方裁判所に訴状を提出し、訴訟に発展することとなります。樋口城治氏の代理人は神原元弁護士でしたが、神原弁護士は「レイシストしばき隊」の最初期メンバーです。
樋口氏は左翼団体である「レイシストしばき隊」の幹部構成員として知られる女性N氏*7と、親しく飲み会を開くなど密接な交際を行っており、本件についてもN氏に相談を行っていたことが、樋口氏のXにおけるポストから確認されています。神原弁護士はN氏の紹介により代理人を引き受けたと推測されます。
2020年11月26日、樋口城治氏と被害者の裁判は和解となります。
和解の内容を要約すると、次のようになります。
被害者が、通信教育や単発のセミナーではなく、正規の訓練を受けて武道の段位やインストラクター資格を取得している事実について、樋口氏が認める、と言うものです。
和解調書は、パラベラムのウェブサイトにて公開していますので、詳細を確認されたい方は、ご確認ください。
このように、被害者が武道歴など経歴詐称を行なっている、という日本護身術協会・樋口城治氏の主張は事実に反することが証明されましたので、このようなTweetの拡散等の行為は厳に謹んでいただきたく存じます。
後日談(2022年3月29日追記)
2021年1月13日*8、樋口城治氏の代理人神原元弁護士より、本ブログが和解条項5項(和解調書はこちら)に違反していると連絡がありました。
そのため、2021年1月15日に、本ブログは和解調書を引用しただけであり、和解条項には違反していないと思っているため、申入れの件については対応しかねると回答させていただきました。
また、樋口氏と密接に連携して、被害者の格闘技歴などについて事実では無い情報を発信していた方々*9が、和解成立後も同様の行為を繰り返しており、そうした行為は、第三者をして誹謗中傷することとなり、和解条項第3項(和解調書はこちら)に違反するのではないか、と神原弁護士にお返事を差し上げました。
お返事を差し上げて、1年以上が経過しましたが、2022年3月29日現在、樋口氏や代理人弁護士等からのご連絡はございません。
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*1:在任期間:2018年12月1日 – 2022年3月27日
*2:2020年10月11日・14日に、J.R.氏から確認済み。
*3:2019年7月10日・2020年11月25日に、イエスパー・ニルスン先生から確認済み。
*4:希望者の注文に応じて書籍などを印刷・製本して販売する出版形態。雑誌や書籍のデータをデジタル化しておき、インターネットなどを通じて注文を受ける。在庫をもたず、小口の注文にも対応できるように考えられたもの。そのため、出版のハードルが極めて低くなると一般的には考えられている。
*5:EWTOはイエスパー・ニルスン先生が修められた梁挺派の詠春拳の流派で、J.R.氏の流派もEWTOの分派となります。
*6:2019年7月10日・2020年11月25日にイエスパー・ニルスン先生から、2020年10月11日・14日にJ.R.氏から確認済み。
*8:神原弁護士から送られて来た文章の日付は2020年1月13日となっていた。